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ダブルバインドとパワー・ハラスメント [ハラスメント]

ダブルバインド
互いに矛盾するメッセージ(一次的メッセージと二次的メッセージ)を発することによって、相手を混乱させて身動きをとれなくさせるもの。二重拘束ともいう。
例1:
Aさんは、あるとき上司から、「こういうことは事前に相談しろ!」と怒鳴られた(一次的メッセージ)。 それで、Aさんは、次に上司に相談に行った。 ところが今度は上司から「そんな話までいちいち俺にもってくるな。そんなこともお前は自分で判断できんのか!」(二次的メッセージ) とまた怒鳴られた。
これがダブルバインドである。Aさんは上司に相談してもしなくても、どちらを選んでも、立場が悪くなる。Aさんが相当、精神的苦痛をこうむっていることは想像に難くない。こういったことが繰り返されると、パワー・ハラスメントと認定される。

この事例では一次的メッセージも二次的メッセージも、語句通り矛盾していた。これとは別に、二次的メッセージがメタメッセージや非言語的メッセージとして、言語とは異なる次元で矛盾している場合もある。

例2:
母親が子どもを幼稚園に登園するために連れてっている。 母親「わたしから離れちゃダメよ!」(一次的メッセージ)と言っておきながら、 子どもが母親の近くに来ると、すごく嫌そうな態度を示す(二次的メッセージ)。 子どもは母親の言葉に従うことができない。
これもダブルバインドである。この場合には二次的メッセージは非言語的メッセージである。こういう場合は、自分が矛盾していることに気づかないものである。

ダブルバインドは、ある種の支配従属関係の中で生じる。上司と部下、教師と生徒、親と子、主任牧師と教会スタッフなど。そしてほとんどの場合、上位者は自分がダブルバインドを発していることに気付いていない。

上位者がダブルバインドを発するのは無意識のうちにであるが、その根底には権力で下位者を従わせようとするときに起こる。支配欲の強い者、短気な者、自己正当性の強い者にダブルバインドは生じやすい。

支配従属関係において上位者が自分の都合や気分で下位者に命令を発するとき、かなりの頻度でダブルバインドが生じていることが予想される。例1も例2も、いずれも本人は無意識に発しているのである。下位者にとって上位者のどのメッセージ従えばよいのか、その判断基準は、ただ上位者の気分に左右されるので、下位者は自律的にそれを判断することができない。それでダブルバインドに陥る。

ダブルバインドに陥ったとき、下位者は次のような反応をとるようになる。
(1)上位者の顔色を伺うようになる。
(2)上位者の一挙手一投足にびくつく。
(3)上位者の言葉の裏を推測するようになる。
(4)上位者とのコミュニケーションに恐れ、逃避したくなる。
など。これらが複合的にからむ。ダブルバインドそれ自体でもかなりきつい上に、上記の反応が加わるので、精神的負担がものすごく大きい。

なお、カルト化やパワー・ハラスメントについて「コミュニケーションをもっととればいい」という人がいるが、ダブルバインドが頻繁に発生している環境下では、コミュニケーションそのものが緊張を生んでいるので、コミュニケーションを取ることは、もはや解決にならない。

もし自分の上位者がダブルバインドを頻繁に発するような人間である場合、もっともよい解決方法は、その上位者の支配から逃げることである。しかし逃げることのできない関係もある。また逃げを禁じている場合もある(第三次禁止命令)。そして逃げることに罪悪感や恐怖を感じる場合もある。カルト的な集団の場合特にこれが強い。
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